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ピーミィの写真散歩

タイ、東南アジアのネイチャー関係の新記事は『Naturing Thailand』 ( http://naturingthailand.blog.jp/ ) に引っ越しました。 こちらのブログでは主に東アジア、東南アジア、日本の遺跡などネイチャー以外の写真を紹介していきます。

プラサート・カオ ノーイ - クメールの遺跡その5 

2010年09月11日(土)
 今回、日本から訪れた娘たちと回った最後の遺跡、
Prasat Khao Noi
です。

 サドックコックトムの遺跡を出てさらに南下し、国境の町アランヤプラテーの街をほんの少し南に過ぎた国境沿いにある小高い丘が目指す遺跡です。
 丘全体が今は、ワット・カオノーイ(ワットシーションプー)と言うお寺になっています。

 看板によると6世紀に建設が始まり、7~8世紀に増設されたタイでもっとも古い時代のクメール人の遺跡の一つですね。
 タイに数多く残るクメール王朝(アンコール王朝)時代の遺跡ではなく、プレ アンコールの真臘時代に開かれた寺院です。
 修復中に見つかった石碑は、637年のバーヴァヴォラマン2世王について言及しているそうです。
 そのほか見つかったシヴァリンガと陶器から6世紀に建造が始まったことが分かっているそうです。

 さらに別の看板によると254段の階段がある標高130mの石灰岩の山の上にあると書いてあります。
 階段は、4つの部分に分かれており、一番上の部分の下まで東側から車で上がれるようになっていましたが、西側の一番下から登る階段を上がることにしました。
 最初の部分が一番きつくて、後はなだらかな階段になりますが、すっかり娘たちに置いて行かれてしまいました。

 山頂には、3基の祠堂が残っていますが、修復されているのは中央の1基のみです。
 ここで見つかったリンテルのレプリカが祠堂の周りに置かれています。
 本物はプラチンブリ国立博物館に置かれているそうですが、記憶にないのでまた行かなきゃ。
 今改めて、プラチンブリ博物館のHPを見てみるとHighlight Antiquesのページにこのカオノーイのリンテルの一つが、サンボール・プレイ・クック(真臘の首都のあった場所の現在の地名)様式として掲載されていますね。

 ここは遺跡自体よりも、山頂からの眺めが素敵です。
 北は、緑の中に浮かぶアランヤプラテーの町とドン・パヤ-山脈の東のはずれが見えます。
 東と南側は、カンボジアの緑の海ですね。
 そして西側はタイの中央平原です。

FX2_0641.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 まず、最初の急な階段です。
 遺跡の解説の看板には254段あると書いてあります。

FX2_0645.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
やっと第2の部分です。
前を行く長女に置いていかれます。

FX2_0647.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
第3の階段部分。だいぶきつくなってきました。
今度は次女に置いていかれます。長女ははるか先です。

FX2_0659.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
山頂に上がる最後の部分。
先を歩くのは、途中で待っていてくれた長女です。
私のヒザとモモは笑い出していますが、心と顔は泣きそうです。

FX2_0672.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
頂上には3つの祠堂跡があり、真ん中の祠堂だけが修復されていました。

FX2_0691.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >

FX2_0662.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 向かって右側の祠堂の後の周りにはレプリカでしょうかまぐさ石(リンテル)が3基置かれていました。
 まずこれは、真臘時代のサンボール・プレイ・クック様式の直ぐ後のプリークメン様式のリンテルです。
 いずれも、左右に伸びるベルト状の浮き彫りに3~5個の楕円形の花飾りがあり、このベルトから下にプワンマラーイ(良くタイの大きな交差点や道端で売っている主にジャスミンの花などで作られたレイ型の花飾り)のような飾りが下げられています。
 ベルトの両側は、このリンテルは神様のようですね。 

FX2_0687.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 サンボール・プレイ・クック様式のリンテルです。
 プラチンブリ博物館のHPのHighlight Antiquesのページに掲載されているリンテルですね。
 特徴はベルトの両側が象のような鼻ととぐろを巻く尾を持つ怪魚マカラの口になっているところです。
 マカラはヴァ-ルナ神や女神ガンガーの乗り物とされますが、このリンテルのマカラの上に乗っているのは誰かは良く分かりません。
 サンボール・プレイ・クック様式のベルトの両側はマカラ、プリークメン様式はベルトの両側が神様や動物になっているようです。

FX2_0689.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 こちらもプリークメン様式のリンテルです。
 このリンテルのベルトの両側は動物のようですがシンでしょうか?

FX2_0677.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 山頂から見た北方の景色。
 アランヤプラテーの街とその向こうに、昼に下って来たドン・パヤー山脈の東端が見えます。

FX2_0683.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 こちらは、東側のカンボジアの平原です。
 遠く緑の海に見えます。

FX2_0696.jpg
<10/08/22撮影 サケオ県 D700 NK 24-70mm F/2.8G >
 こちらは、これから通って帰るサケオ、カビンブリ方面ですね。



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テーマ:史跡・神社・仏閣 - ジャンル:写真

  1. 2010/09/11(土) 17:09:22|
  2. タイ国内のクメール遺跡(東北地方以外)
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タイに10年以上駐在しているときに主に訪れた東南アジア、東アジアの遺跡や名所旧跡、風景を写真で紹介します。

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